大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和38(オ)1398 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人押谷富三、回田宮敏元、同辺見陽一の上告理由について。

借地法一〇条に基づく建物買取請求権を与えられる者は、建物所有を目的とする

正当な土地賃借権者が借地上に所有する建物等土地の附属物件を、その賃借人から

賃借権とともに譲り受けた者およびその者よりさらにその譲渡を受けた者に限られ

ることは、同法条の明文からも明らかである。原判決が確定した事実によれば、訴

外Dが被上告人より賃借していた本件土地上に初めて本件建物を建築所有するに至

つた訴外Eも、また、同人から本件建物所有権を承継取得した上告人の前主訴外F

も、ともに本件土地の賃借権をもつて右土地所有者たる被上告人に対抗できる者で

はないというのであるから、Fから本件建物を買い受けた上告人が同法の保護を受

ける資格がないことは極めて明白といわなければならない。されば、この趣旨に基

づき、上告人がした本件建物買取請求権の行使はその効力を生ずるに由ない旨の所

論原審の判断は正当である。論旨は、独自の法律的見解を主張するものであつて、

採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

裁判官 柏 原 語 六

裁判官 田 中 二 郎

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